7/7 中古オフィス家具を発展途上国へ
【ミライのためにできること】
長崎市田中町の卸団地内にあるイシマル。
オフィス機器の販売や、オフィスの企画・設計・施工などを手がける会社です。
ここに移転してきておよそ25年。
今、大規模なリニューアルの真っ最中です。
今月下旬には、すべての家具や機器類を入れ替え、新しいオフィスでの業務をスタートさせる予定です。
新しいオフィスは、「働き方研究所」として、ほかの企業からの見学も受け付けます。
「コンセプトはモアオフィス。社員が働きたいオフィス、お客様が見学に来たいオフィス、そして最後に地域へ発信できるオフィスということをテーマに掲げております」
内装工事真っ最中のオフィスをよく見ると、ありとあらゆる棚やデスクに赤いシールが貼ってあります。
実はこれ、新しいオフィスでは使わなくなる家具。
これをどうするのかというと。
「今から綺麗に梱包して、福岡港からカンボジアの方に行きます。カンボジアの環境省でオフィス(家具)として使われるとお聞きしております」
これまでは、基本的に産業廃棄物となってきた使用済み家具。
それを発展途上国に寄付する、というこの事業は、イシマルと、物流大手・日通グループの日通商事が協力して実現させた、日本で初めての取り組みです。
3度に分けて運び出されるオフィス家具は、400を超えます。
「輸出して使っていただけるというのはすごく驚きが先でしたね。何かどこかに私のメッセージを残しておきたいなというような気持ちで」
初めてのことだけに、苦労も。
受け取るカンボジア側が何を必要としているのかを、現地の大使館と打合せし、リスト化。
家具一つ一つの素材まで、細かな調査が求められました。
「輸出するときにバーゼル法(条約)という問題があるんですよね。ゴミを海外に輸出してはいけない。今は机として使えるかもしれませんけど、将来的にカンボジアで無害化処理ができるのか。ゴミにならないのか」
例えば、この収納棚。
一見するとわかりませんが、裏側には石膏ボードが。
この部分は、カンボジアでは無害化処理できない素材でした。
「廃棄できるかと聞いたらできないということだったので、この収納庫は日本で無害化処理をする、ということになりました。せっかくね、渡したのに将来ごみになるというものを渡せないですよね」
イシマルのオフィス家具は、今月21日まで搬出作業が続き、長い船旅を経て、来月、カンボジアに到着する予定です。
#SDGs#リユース#オフィス#イシマル#カンボジア#中古
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